サン・ポール・ド・ヴァンス

本日はニースからバスに乗って、Ezeとは反対側にある山間の村 Saint-Paul-de-Vence まで。

村の全景。高台になっているけど、Ezeほど険しくはない。

村の入口ではおじさんたちがペタンクと呼ばれる球技をやっていた。銀色の球を的めがけて転がすようだ。

この村もただひたすら古い町並みが続いており、そこを観光客が練り歩くという感じ。

教会もあるけどかなりシンプル。部分的に開閉可能なステンドグラスなんて初めて見た。

この村はなんだか花が多かった印象。

お花いっぱいの郵便ポストまでw

村はずれに墓地があるけど、そこも花で飾られている。

といっても実は造花もあったりするんだよね。よく見ないとわからないんだけど。

そしてひっそりあるのがマルク・シャガールの墓。

何があるというわけではないけれど、ゆっくり散歩するのが楽しい村でした。散策終了後バスに乗って隣の町Venceへ移動。

 

エズ村

今度のホテルは朝食が別料金のプランだったので、とりあえず近くのパン屋へ。

ブリオッシュとパンのショコラとカフェラテ。ポップなテーブルと椅子もなかなか良い。

いやあ、パンはどれも美味しかったですよ。フランスを旅していて良いのは朝食のパンがどこも美味しいこと。文化とか好みの差もあるんでしょうけど、日本でも美味しいパンがどこででも食べられると良いのですが。

 

コートダジュール(紺碧海岸)というと、真っ青な海が有名だけれど、その海岸線はほとんどが急な岩山。平地はほとんどない。その岩山の斜面とかに集落ができており、鷲の巣とよばれている。その中世の面影を残した村が観光地化している。今日はその中でも一番有名なエズの村に行くことに。ニース中心部からトラムとバスを乗り継いで(それでもたった100円)およそ30分の小旅行。

バスはぐんぐん山を登ってあっという間に海は遙か彼方。

目的地到着。正面に見える岩山がエズの村。あとは徒歩で登っていく。

壁の穴から何が見えるのかな?「おじさんには見せてあげないわよ」

 

途中にはリモージュボックスとよばれる陶器の小物を売る店があったり、なかなか楽しい散策です。

 

迷路のように入り組んだ上り坂を登った先には Château Eza というホテルがある。

お、レストランがあるのか。

ミシュランの星が付いてるじゃないか。かろうじて空席があるようだ。よし入ってみるか。

なかなか良い雰囲気。

こんな山の中で真っ当なレストランに入ってしまうとはw

 

アミューズはにんじんとウズラの卵。かわいらしい。

 

前菜はスイカのガスパチョ。なかなか斬新な発想。

 

メインはエビとポレンタ。香辛料や柑橘類がアクセントになって普通に美味しかったですね。

 

デザートはピーチのソルベ、イチゴのソース。

 

角砂糖じゃなくて半球砂糖。

 

エスプレッソもうまい。結構店によって味に違いあるんだよね。

 

最後はプティフル。

 

レストランからの眺め。こんな景色見ながらミシュランの星付きフレンチとか非日常的すぎる。

 

というわけで、食事すんだらさっさとバスに乗ってニースに戻って適当に町中を散歩。夕食は観光客向けのレストラン街で適当な店に入ってみた。そしていかにも観光客向けメニューを頼んでみた。

日本でもおなじみ、ニース風サラダ。あんまり好きなメニューじゃないけど、これはそこそこ美味しいな。普通に美味しい感じ。

看板メニューのムール貝のワイン蒸しにフライドポテトと来ればもちろん飲み物は生ビール。が、このムール貝がくせ者。大々的に宣伝してるくせに、身は今まで見たこともないくらい小さく、さらにぼろぼろに破壊されているのが多い。これは明らかに冷凍物だろ?ベルギーやパリで食べたものとは全然違うよ。とは言っても味付けは悪くないので、下にたまった汁をパンに付けて食べるとかなりうまい。身は出汁ガラなのか?と思うほど。その点では以前ノルウェーやスウェーデンで食べたのよりはずっとマシかな。きっと今はシーズンではないのでしょう。(じゃあなんでオススメメニューなんだよ・・・

 

昼食@マルセイユ、そしてニースへ

昼食は旧港のヨットハーバーを臨むホテルのテラスレストラン。

ランチのお供は白ワイン。昼食時はグラスで、夕食時はハーフボトル(といっても 500 mL とかのことが多かった気が…)というルールにしていました。ミネラルウォーターは炭酸入りというとたいていイタリアのサンペレグリーノが出てきました。飲み慣れた味です(笑。が、今回はフランスのバドワ。日本では見かけないですよね。これも飲みやすいですね。

 

パンが山盛り出て来た。こんなに食べられない・・・特にドライトマト入りのパンが美味しかったな。

 

日本でもイタリア料理屋では当たり前になったバター代わりのオリーブオイル。これがめちゃくちゃフルーティーでしかもえぐ味もなくて、今まで舐めたものの中で一番美味しかった気がします。銘柄聞けば良かった・・・

 

前菜はトマトの冷たいスープ、ガスパチョ。真ん中は香辛料の入った甘いアイスクリームとバジル。溶かしながら食すと味に変化が出て美味。ランチの前菜にガスパチョを出す店はとても多かった。しかもアイスクリーム乗せのスタイルが結構多かった。はやってるのかな。日本人は夏場は冷たい食べ物が好きなのに、ガスパチョ出す店あんまりないよね。さっぱりしてうまみもあって日本人好みだと思うけどね。

 

メインは海を目の前にして肉料理というのもアレだけどステーキ。トマトやズッキーニなどの夏野菜ソテーが下に敷いてあってあわせて食べると美味。ミディアムでと言ったけど、結構芯まで火が入っていた。ミディアムレアと言った方が良かったのかな。

 

ということで、旅行の前半終了。マルセイユ・サン・シャルル駅から高速特急TGVに乗ってニースへ移動。TGVといってもこの南仏路線は専用線路じゃないので、そんな高速で走るわけじゃないんだけど。まあどうせ空いてるだろうと思っていたんだけど、乗ってみたら満席。荷物置き場も巨大な荷物でいっぱい。利用者多いんだね。早い時期に日本からネット予約しておいて良かった…ちなみにTGVのチケットは日本からも購入できるんだけど、日本人向けの正規の購入方法だとネットでも手数料をかなり取られる。フランス語のサイトとかからチケット現地受け取りで予約すれば通常の料金だけで購入できる。

混んだ列車の中でぼーっと外を眺めていたんだけど、ふと車内に目を移すと、

猫がいる!かごから出していいのかよw

しかも、この落ち着き方。昔飼ってたうちの猫だったらこんなに他人がたくさんいるところとか、おびえちゃって絶対無理だと思う。ずいぶん場慣れしてる猫なんだなあ。

 

プロヴァンスのブドウ畑。100 km/h とかの高速で走る列車の車窓から、こんなにしっかり撮れると思わなかった。やっぱコンデジとは違いますね。そしてサンラファエルを過ぎると列車は海岸近くを走るように…

 

夕方なんだけど、まだまだ泳いでいる人多いねえ。

 

そしてニース・ヴィル駅に到着。

夕食はパニーニとベルギーの生ビール。本日の業務終了。

マルセイユ市内観光

3日目にしてようやく泊まっている街、マルセイユの観光。

 

ホテルの自室からの眺め。マルセイユ・サン・シャルル駅に直結するバスターミナルの建物。

 

立派な階段を上るとそこが駅の入り口。

 

階段上から下を眺めるとこんな感じ。

 

マルセイユ・サン・シャルル駅。海外ってベンチが少ないこともあるけど、地べたに座ってる人って多いよね。

駅は高台にあるので見晴らしがいい。

よし、あの高台の聖堂に行ってみよう。

というわけで、地下鉄とバスを乗り継いで・・・

ノートルダム・ド・ラ・ギャルド聖堂 Basilique Notre-Dame de la Garde に到着。

うん、なかなか立派だ。

よし、中に入ってみるか。

な、なんだか小さくて地味な聖堂だなあ。建物だけ立派で中はこんな簡素なのか?と思ったら、上にあがる階段があるようなので行ってみよう。

おう、2階にも何か入り口があるじゃないか。

こ、これはスゴイ。真っ暗でステンドグラスが映えるようなのもいいけど、こういう金色で派手なのもいいなあ。

なかなか豪華でした。

市内のどこからでもこの聖堂が見えるということは、ここからの眺めも大変良いわけで、

旧港を中心に市内中心部方面。

 

海を見ると、初日に訪れたコートブルーの海岸が対岸に見える。小さく見える石のアーチ橋は乗った鉄道橋。

 

すぐ近くに島があって、船で行かれるんだけど、今回は時間切れで行かれませんでした。だって船のチケット買うのにものすごい行列だったんだもの。

 

次に訪れたサン・ヴィクトール修道院は外装工事中で写真なし。その次に行ったファロ宮も工事中。そして…

次に訪れたロンシャン宮も工事中。

気を取り直してサントマジョール大聖堂へ。

なぜかクロスプロセス効果付きで撮ったらしい。

でかくて立派な大聖堂だなあと思ったら、お休みだった。

なんか、この二日間、お休みのお店とか寺院が多かったんですよ。日本じゃないからお盆休みでも終戦記念日でもないだろうに何かと思ったら、キリスト教の祝日だったようですね・・・

 

旧慈善院。青空と石の建物の組み合わせがいいですね。

 

路地を歩いているだけで欧州気分に浸れます。

 

マルセイユは南仏最大の商業都市なので、立派な建物や商業施設も多く、大都会でした。

 

街中は地下鉄やバス、そしてトラムが走っているので、交通の便が良く、それらが1時間以上(正確には忘れた)乗り放題で150円なので、とても便利。

 

パトロール中のおまわりさん。セグウェイかと思いきや前輪が付いた三輪車でした。

マルセイユは南仏の中でというか西欧の中で一番治安が悪い街の1つで、特に宿泊した中央駅付近は一番治安が悪い場所ということで少し心配したのですが、今回の滞在中は怖い思いは全然しませんでした。確かに街は落書きだらけで、人相の悪い人もいましたが、浮浪者や物もらいの子供とかもほとんど見ませんでしたし、おまわりさんも時々見かけましたし、少しは状況が改善しているのかもしれませんね。

 

昼食と食後の散歩@エクス・アン・プロヴァンス

昼食は Aix-en-Provence 旧市街のレストラン Le Formal に行ってみた。

地下のカーヴをレストランにしたような雰囲気のある店内。結構おしゃれ。

 

前菜は牛肉のタルタル。なんと、黒い石のお皿に乗ってきた。驚きの盛りつけ。

牛肉は比較的大きめにたたいてあり、食べ応えがある。黄緑色のつぶつぶは魚卵。キャヴィア的なものを着色してわさびで風味付けしたもの。クラッカー、薄いのはチーズ、そして薄切りのドライオレンジ。味付けもかなり凝っていて大変美味しかった。

 

メインはブイヤベース。魚とラングスティンがメインの具で奥の細長いカップに入っている泡状のものがルイユの代わり。これも実に美味かった。1人で喰ってちゃもったいないというくらい美味かったな。

 

デザートは卵形のメレンゲの中にアイスクリーム。ベリーのソースが美味しかった。とにかくこの店は大正解。地球の歩き方に載っていたから行っただけだったんだけど、大変良かった。グラスワインと水を頼んで3,000円程度だったので、値段的にも充分リーズナブル。良いお昼でした。

 

食後はふらっと市内散策することに。

エクサンプロバンスは散歩してるだけでも楽しいですね。といいつつ、あまりの暑さに死にそうになったので、日陰に避難して休憩することに。

 

17世紀の貴族の館 Pavillon de Vendôme。といっても中にはあまり興味がないので(建物の中は有料っぽい)、庭園の木陰のベンチで一休み。ベンチは休憩する人で満席。カップルや友人同士、そして親子連れの楽しげな会話が聞こえてくる。何を話しているのか全然わからないけど心地よい。「ママ、あそこにキモイアジア人のおっさんがいるよ」「こら、そっち見ちゃダメよ」とか言われてるのかもしれないけど、わからなければ無問題w

酷暑の中でもちゃんと咲いてる花はあって、ホントに偉いなあと思ってしまいました。

 

というわけで充分満喫したので、電車で戻ることに。

車内検札が来てキップにパンチを入れていった。よく見たらなかなかかわいいじゃないですか!

フランス国鉄は他の国同様、ホームの入り口に改札がなくて、その代わり車内検札が来るはずなんだけど、今回の旅行で7回鉄道に乗ったのに検札が来たのはこの1回だけだった。人件費の節約なのかな。

ポール・セザンヌ

エクサンプロヴァンスの旧市街の少し北側にセザンヌのアトリエがあり、ここがこの街の観光の目玉である。上り坂なので暑い日には少しきついけれど旧市街から充分徒歩で行かれる距離。

こういう何気ない風景を見ながら歩くのも悪くないよね。

 

ここがセザンヌのアトリエの入り口。

アトリエなので、とても小さな家。1階が売店で2階のかなり天井の高いアトリエ1室を見学する。内部は撮影禁止で、デッサンに使ったであろう小物類が置かれている。マニアには良いかもしれないが、あまり期待して行くとがっかりするかもしれないね。

さらにアトリエから北へと坂道を上っていく。

10分くらい歩くと、通りから丘に登っていく小道があり、そこを上るとセザンヌが頻繁に絵を描いていたという高台にたどり着く。

高台に上ると正面にサント・ヴィクトワール山がよく見える。

そこにはセザンヌの描いたサント・ヴィクトワール山の絵のパネルが10点ほど飾られていて、見比べることができるようになっている。ちなみに、高台の一番上まで行くとすぐ近くの糸杉が視界を邪魔をするので、実は少し降りたところから見る方が良かったりする。

 という感じでお昼になった。さあ、街に戻って昼食だ。

エクス・アン・プロヴァンス

2日目は鉄道に乗って片道40分の日帰り小旅行。行き先はセザンヌの出身地として知られる観光地エクス・アン・プロヴァンス。

Aix-en-Provence 駅に到着。街の中心街までは徒歩ですぐ。

 

街にはたくさんの噴水があり、

 

また街路樹も多く、暑い季節には過ごしやすい。

 

いかにもフランスの地方都市らしい風情。観光客は多いけれどゆったりとした時間が流れる。

 

市内中心部一番の観光名所、サン・ソヴール大聖堂(Cathédrale Saint Sauveur)。

なかなか見応えのある大聖堂でした。

夕食@マルセイユ

マルセイユに戻って夕食。ホテルの近くにはろくなところがないので、観光名所である旧港まで出てみた。

 

旧港からすぐ一本裏道に入るとレストラン街になっている。名店揃いとかそういう意味ではなく、あからさまに観光客相手の安レストラン街。

インド料理とか中華とかの店もわずかにあるけど、シーフードの店が大半で、どの店も外見上の特徴はあまりなく、店を選ぶのに苦労する。ほとんどの店で前菜+メイン+デザートで1,800円という格安プリフィックスメニューの看板を掲げていて、店ごとに料理の中身が少しずつ違うようだ。まあこういう観光客相手の店だと味なんて期待して迷うほどのものじゃないということで、適当な店に入る。フランス語のできない東洋人の1人客でしかも格安コースだけの注文なので、ギャルソンの態度は素っ気ない。地元の白ワインを飲みつつ料理を待つ。

前菜は魚のスープ Soupe de poisson。マルセイユというと一番の名物料理は世界三大スープの一つ、ブイヤベース。要するに魚のごった煮。魚で出汁を取った濃厚なスープに、具として魚が添えられるんだけど、安い店だと具の魚の味がすっかり抜けていたりするので、具のないスープだけのものを頼むのがよいというガイドブックの教えに従ってみた。

食べ方は、かちかちになったフランスパンの輪切り(クルトン)にニンニクをこすりつけて、ルイユと呼ばれるニンニクと唐辛子入りのマヨネーズを塗りつけて、うえにチーズを乗せたものを作って、これをスープに浮かべる。クルトンがスープをすってふやけたところで、すくって食べる。正しいかどうか知らないけど、多分そう。

これが結構美味しい。魚のスープのうまみとルイユやチーズのこくが相まってなかなかいける。あっという間に完食。感激するほどじゃないけど、悪くないじゃないか。

 

メインのシーフードグリル。明らかにショボイ。値段相応と言えばそれまでだけど、これはちょっとね・・・味はまあ普通。

 

デザートはカシスと洋なしのソルベ。

そんな感じで南仏初日終了。

海岸散歩

昼食後、数km離れたとなりの駅まで海岸線を散歩することに。海岸線のほとんどの区間は海水浴客が行き来できるように遊歩道がある。海水浴客じゃないのに歩いているのは私だけだったような気がする・・・

海岸は基本的には磯で大きな岩がごろごろとかそういう感じ。砂浜はほとんどない。それでもシートを敷いたりサンダルはいたりして日光浴を楽しむ人がちらほら。のんびり昼寝して、暑くなったら海に飛び込むとか、気持ちよさそうですね。なによりも人がまばらなのがいい。

 

一部、砂浜というか細かい砂利浜のところもあって、そこは海水浴場として整備されていて人も多めでした。

 

でも、一番優雅なのはボートで沖合に出てのんびりすることかなあ。金持ちになってこういう遊びをするのもいいですよね・・・・

 

日差しが強くて暑くて死にそうになったので、マルセイユに戻ることに。

Sausset-les-Pins駅から電車に乗る。

だんだんマルセイユが見えてきた。

帰りは新型車両だったので、冷房も効いていて助かりました。行きもこうだったらよかったのに。

マルセイユ・サンシャルル駅。いかにもヨーロッパのターミナル駅という雰囲気。

 

カリー・ル・ルエ

ローカル線、わずか20分あまりの小旅行。途中の Carry-le-Rouet 駅で途中下車。

さびれた田舎駅だなあと思ったら、海岸に向けて歩いていると、そこそこ立派なホテルやら小ぶりなビルもあって、案外にぎやかな街だった。目の前はヨットハーバー。

 

それを取り囲むようにレストラン街。ちょうどお昼時だったので、昼食を取ることに。

中は休暇中のフランス人でいっぱい(平均年齢高し)。聞こえてくる言葉は100%フランス語。

 

魚介のグリル、シャンパンソース添え。美味。海を見ながらこういう食事が一番だよね。白ワインが進む。それにしても前日までの生活と違いすぎるw