撮りたい写真

昨日の記事、イントロのつもりで軽く書いただけだったのに、TLの皆様にとって敏感な話題だったようで、いろいろご意見を頂戴し(あるいは逆に無言でスルーとか)、若干続きが書くにくくなってしまいました。あと、第一稿では最後の写真とひと言はなかったのですが、全くオチがないのも寂しいなと思って追加したら、思った以上にしっかりオチがついてしまい、このまま打ち切りの方がいいんじゃないかと思うほどで。

まあ、でも昨日の記事をアップする前にすでに8割方書いていたので、気にせず続きを仕上げてみました。



最近、複数の方から「写真がうまくなった」と褒められました。たとえお世辞だとわかっていても褒められるとうれしいものですね。「自分は褒められると伸びる系なので、褒めて下さい」とか堂々と言いやがる若造の気持ちがよくわかりました(笑。ネット上だけでなく、親兄弟からも最近撮る写真が変わったといわれたので、写真が変わったのは事実なのかもしれません。この記事を書くに当たって、昔の写真を見直してみたんですが、自分でもはっきりわかるくらいへたくそですね。実にもったいない orz…

写真が変わった原因のひとつはカメラにあるように思います。NEX-6は私がそれまでに使っていたカメラに比べて写りがいいですし、SEL35F18と組み合わせると、なにを撮ってもそれっぽい感じに写って、腕が上がったと勘違いできそうです(まあ、TLの皆様はもっといいカメラお持ちなんですけどね)。あとは写真の見せ方もありますよね。このブログは写真が大きく表示できるのがいいですよね。親に旅行の写真を見せたのはiPad Retinaでした。大きく鮮やかな写真というのはそれだけで印象的に見えるものです。

いや、そうじゃなくて実際に撮る写真が変わったよと言って下さる人もいます。確かに、いい写真を撮ろうと意識してシャッターを切ることは増えたような気がします。ブログ、Facebook、Flickrなど毎日目にする写真が素晴らしいので、そんな中で自分があまりみっともない写真をブログにあげるのも恥ずかしいから、何とかして失笑されない写真を撮らなくちゃと思ってがんばっています。はい、私は基本的に人生後ろ向きです。いい写真を撮ってぎゃふんと言わせたいとか、そういうことは考えられない性格なのです(笑


さて、昨日も話題にしましたが、私が撮りたい被写体は、自分が見たちょっといいシーンです。具体的には綺麗だったり印象的だった建物や風景など、観光地など旅行先で撮ることが多いですね。それから美味しかった食べ物。自分の興味の対象がなんなのかよくわかりますね(苦笑。綺麗な街を訪れて美味しい料理喰ってれば多分幸せなんだと思います。

食べ物は美味しそうに撮れたらいいなあと思います。


基本的にポートレイトは撮りませんが、それは被写体になってくれる人がいないからというだけでなく、人とのつながりに興味が希薄なせいか、そもそもポートレイトを撮りたいと思ったことはほとんどありません。人物が写ってる写真も撮らないわけではないですが、あれは風景の一部として人をとっているつもりです。

アメリカのレストランで食事中、ふと横を見たら「今おれアメリカにいるんだ」と突然思ったので撮った1枚。


写真の好みとしては、実際目にした印象に比べて、コントラストと彩度を1割増しにしたくらいの写真が好きです。Apertureで自動補正かけると一発でそんな感じの写真になるのでとっても便利。被写体の質感とか風情とか情緒とか吹っ飛びますが、メリハリのあるわかりやすい絵が好きなんです(笑。ただ、全部の写真が思い通りの雰囲気に仕上げられているかというとそうでもなくて、現像がへたくそで自分にイライラすることは多いですね。多分基本的な流れがわかっていないんだと思います。いつか、ちゃんと写真の修正ができるようになりたいです。

午後8時、日没直前のニースの海水浴場。夕日を浴びているとはいえ、ここまで赤くはなかったような気がします。色の出し方は難しいです。


構図もわかりやすさ優先です。いわゆる日の丸構図が大好きです。性格上、中心となる被写体は頭のてっぺんから尻尾の先まで収めたいですし、それ以外の余計なものは画面から可能な限り排除したいです。中心となる被写体は黒つぶれや白飛びさせずに隅々までフォーカスが合ってる状態がいいですね(あ、最近、単焦点レンズを入手してしまったせいで、なんとかのひとつ覚えみたいに開放でボケボケな写真ばかり撮って楽しんでいますが、誰もが通る道だと思って生暖かい目で見守ってやって下さい。)。

撮る写真が面白味に欠けるとか、説明的すぎるとか、実際に言われたこともありますし、もちろん典型的なつまらない写真なのは自分でもわかっていますから、最近はそうならないように自分の好みを抑えて構図を考えることもあります。まあ、基本的には目で見て気に入った光景をそのまま撮ってますから、必然的に被写体の魅力に頼った写真を撮っているわけですが、個人的にはもうそれで満足です。


実は撮影時にひとつ気をつけていることがあります。それは撮影時間を短く、できれば5秒以内にするということです。散歩中、立ち止まる時間が5秒。お皿がテーブルに置かれてから撮影してカメラをしまうところまでで5秒。それは同行者を待たせないための努力です。旅行にしろ食事にしろ、だいたい同行者がいます。通常はツマです。ヘタな写真のために待たせるということはしたくないです。あくまでも観光や食事がメインですからね。

人を待たせたくないというのは、私が気が小さいからというのもありますが、別の理由もあります。私の父親は大学生時代写真部だったようです。子供の頃家族で旅行に行くと、父親は道ばたの小石や路地裏の壊れた塀やさびた看板などいわゆるそれっぽいものの写真を撮るために行方不明になってしまいました。仕方なく母親と子供たちだけで観光を済ませ、母親のカメラで普通に記念撮影をして帰る頃になると父親が現れる感じでした。そういうのはよくないなあという記憶のせいなのかもしれません。


そんなこんなで、あっさり写真を撮るクセがついてしまったせいか、ひとりでカメラ持って歩いていてもじっくり撮るというのが苦手です。本当はいろいろなアングルで枚数撮る中でわかることや身につくことがあるんだと思いますが、2,3枚撮ると満足しちゃうんですよね。飽きっぽいのでしょうか。で、家に帰ってから写真チェックしてがっかりするという・・・写真がうまくなる日が来るとは思いにくい今日この頃です(苦笑


というわけで、短い撮影時間、よい構図を足で稼ぐ暇がない、ということを言い訳に、結構トリミングは多用しています。特に最近は単焦点レンズを使っているので、トリミングなしというのはちょっと難しいです。それでは写真はうまくならないと批判も多いのは承知していますが、現状では仕方がないかなあと思っています。目で見た時にいい風景だなあと思うのって、ある決まった画角ではなく、風景ごとに違いますからね…え?単焦点レンズを何本も持ち歩けばいいって?ここのTLの皆様はどうしてそういうこと言うかなあ(笑


というわけで、次は荷物の話。私はか弱いので大きな荷物持って歩くのがキライ。旅行とか散歩中の持ち物はA4が入らないくらいの小さな肩掛けカバンひとつのことが多いので、持てるカメラの大きさには限界があります。いくら小さいといってもKiss X7はちょっと無理。OM-Dはギリギリ入りましたが、ちょっと出し入れしづらく、やはり一回り大きすぎました。その点NEXはいいですよね。性能と大きさで考えた時、現状ではベストなのではないかと思っています。え?レンズ?レンズは1本。多くても2本が限度じゃないですかねえ(笑

マクロレンズで撮りたくなる時もありますよね…


さて、記録写真にもいい写真と悪い写真があるわけで、現地で見た感激をなるべくそのまま家に持って帰りたいわけですから、それなりのテクニックが必要なんだと思います。我が家の場合、私もツマも被写体になることを嫌がりますので、基本的に人物が入らない単なる風景写真とか街角のスナップになります。こういうのって漫然と撮ってもいい写真にならないですよね。最高に写せても土産物屋で売ってる絵はがきレベル。いい写真にするには何らかの工夫が必要なんでしょうね。

ああ、そうそう、思い出した。なんで観光地でいわゆるベストショット的な写真撮らないのか、むかし父親に聞いたら、誰が撮っても同じ写真になっちゃうし、そういうのが欲しければ絵はがき買えば?と言われたことがあります。自分にしか撮れない写真が撮りたい人はそういうものなんですね。最近は何となくわかるような気がしてきました。

シャッターチャンスって突然訪れるのがやっかいです。


ブログにあげている写真でいうと、完璧ではないにしろそれなりにうまく撮れたと思っている写真が1/3、いい写真だとは思わないけど、一応いいたいことは伝わるかなという写真が1/3、本当は撮り直したいけど、もはやどうにもならないから仕方なく載せてる写真が1/3という感じでしょうか。

旅行先で手軽に失敗なく雰囲気のいい写真が撮れるようになってみたいですね。そのためにはやっぱり数をこなさないといけないのかなあ。旅行に行くたびに写真がうまくなったらいいなあと他力本願的に思う今日この頃です(笑


まあ、旅に出なくても、家のベランダからこういう写真は撮れるんですけどね…