今日はこの記事に影響されてカメラの話でも書いてみましょうか。
誰もが気軽に撮る時代、ちょっとステキなシーンや美味しかった食べ物なんかを、あとで自分が見るための記録として、あるいは家族や友人知人に見せるために撮る。そんなときカメラに求められることは、そのものがそれらしく写っていればよく、さらに撮影者の思い入れの分だけ実際よりも1割ぐらい綺麗に写っていれば大満足です。少なくとも私は普段、そんな気持ちで写真を撮っています。先の記事にあったように、近年のケータイの発展により、たいていの写真はスマホでも充分撮れますよね。そうなんです、わたしの撮る目的はスマホでも結構達成されちゃうんですよ…
ライン川とバーゼル大聖堂のシルエット
出張先の建物から見たドイツの秋の青空
どちらもiPhone5で撮った写真。ノイズとか偽色だらけで必ずしも美しい写真ではないかもしれないけれど、私が撮りたかった物は確実に記録されています。iPhoneだけ持っていればカメラなんかいらないんじゃないかと思う瞬間も確かにあるわけで。
その一方、もちろん、スマホで何でも撮れるわけではなく、ちゃんとしたカメラだからこそ撮れる風景というのもありますよね。望遠で撮りたいとき、暗いところで撮りたいとき、シャッターチャンスがシビアなとき、なめらかさやシャープさなど画像の美しさがないと表現できない風景など・・・そういう状況って意外と多いのかな?
バーゼル大聖堂
バーゼル市内の移動式遊園地
こういった写真は私にはiPhoneで撮れる気がしません。気軽にシャッター切るだけで撮れるNEX-6はすごいと思います。記録として残したいというだけでも、綺麗に撮れていなければ記録できないこともあるわけで、そこを気にし出すと、やっぱりちゃんとしたカメラがいいということになってきますね。IXYからPowershot、そしてNEXに乗り換えるたびにその違いを感じてきました。今はコンデジを持ち出すことはありません。iPhoneかNEX-6かの選択肢しかありません。
撮影者がその差を感じられる範囲において、上級のカメラに乗り換えることに意味があると思います。いま、一番興味があるのは、私にはNEX-6とα7の差がわかるのかという問題です。いや、自分で撮り比べて、違いがあることはわかると思います。多分。それが自分にとって必要だと思えるのかどうか。コンデジからNEX-6に乗り換えたときのようなショックを感じられるのかどうかがとても気になります。大判印刷をするつもりが全くなく、ブログに載せたりiPadで見るくらいの人間にとってフルサイズは本当に意味があるのでしょうか。
それに、α7の性能を活かすためには、まず自分の未熟な撮影技術を向上させなければいけません。撮りたい物に厳密に合焦させて、全くぶれずに撮るのは結構大変そうです。あと、Apertureを使ったべっとりとした色調の写真を卒業して、もっと美しい色を出す現像技術をマスターしなければいけません。そうじゃないと宝の持ち腐れ、豚に真珠じゃないですか。まずはそれでもいいじゃんという意見もありますが、私はイヤです(笑
竹富島コンドイ浜
本当はもっと透明感がある色彩に仕上げたかったんですよね。まじめに現像の勉強しないといけないですよね……
だよね〜〜〜(ぉ
ぐちゃぐちゃめんどくさいことを言って、素直にα7に乗り換えないのは、NEX-6に比べていくつか問題点があるから。
最大の問題点は、大きくて重いこと。フルサイズなのに信じられないくらい小さくて軽い!と世間では大絶賛ですが、NEXに比べれば大きくて重いわけで。本体はOM-Dと同じサイズですよ。といわれても、確かにそれはそうなんだけど、センサーが大きい分、どうしてもレンズが大きく重くなるわけで、全体ではやっぱり大きくて重い。私のようなひ弱系男子にとっては死活問題です。NEX-6にE 35mm F1.8 OSSをつけた状態が大きさ重さのMaxだと思っている人にとってはちょっとキビシイ。
実際にα7RにVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSをつけたものを持ってみました。NEXとは違ってホンモノのカメラ使ってるぜという存在感があります。見かけも大きいのですが、重さもハンパないです。ガラスの塊だからですかね。普段EOS 5Dをお使いの方に聞かれたら笑われそうですが、ちょっといじっていただけで手が疲れてきてしまいました。筋トレでもしないと常用するのは難しそうです(笑
もう一つの問題点は、本体に手ぶれ補正が内蔵されなかったこと。これはNEXと同じですが、それだったら純正レンズのすべてに手ぶれ補正をつけてほしいんですよね。私がいまNEX-6で常用しているE 35mm F1.8 OSSはレンズ側に手ぶれ補正が付いているのですが、画角の近いSonnar T* FE 55mm F1.8 ZAとかの単焦点レンズには手ぶれ補正が付いていないんですよね。手が震える系男子としてはちょっと気になります。
α7は超高感度でもばっちり撮れるからシャッタースピード上げられますよ〜ということかもしれないけど、
日光龍頭の瀧
こういう写真を手持ちで撮りたいことだってあるんですよね…
というわけで、上述の問題点を凌駕するα7のすばらしさに打ちのめされて見事フルサイズデビューするのか、α7の良さを実感できず、隣のブドウは酸っぱい系男子としてNEX-6で生きるのか、今後の動向が楽しみです。少なくとも本体と各種レンズが気軽に入手できるようになるまでは手を出すつもりはないですが、やっぱり買う前に1か月くらい試してみたいですよね・・・