前回の自分が撮りたい写真の話からだいぶ時間があいてしまいましたが、今回は自分が見て、いいなあという写真のお話。前々回にも書きましたが、東京カメラ部としょういちさんの活躍のおかげで、この1年が自分史上最も多くの写真を見た1年間だったことは間違いありません。そのせいか、写真を見る目がほんの少しだけ変わった気がします。というわけで本日は、普段よく目にしている写真をフォトグラファーごとにご紹介。どんな写真を撮って、どう現像して、どの写真を公開するのか。そんなことを考えながらゆっくり見ていると結構楽しいものですね。自分では撮らないor撮れない写真ばかりなので、自分と比較することなく、気楽に見ることができるのがいいのかなと思います。
私の知力、体力、時の運の関係でご紹介できなかった皆様、ゴメンナサイ。あと、ブログ副題通り、「意見には個人差があります」ということで、私の感想が的外れで不愉快なものであっても、怒らずに見捨てずにやんわりとご指導いただければ大変ありがたく思います。
まずはco1さん。この人はとにかく別格です。私が普段目にするどんな写真よりも好きです。真っ黒い中から浮き出る存在感。その場の雰囲気、臨場感、吸い込まれていくような錯覚をおぼえます。想像力をかき立てる写真ばかりですよね(注:2割くらいの写真は撮影者の意図がよくわかっていませんw)。代表作である動物のシリーズもよいのですが、個人的には人物写真が出色だと思います。Kinako Kocteauさんをモデルにした作品が特に好きかなあ。ものすごい存在感ですよね。あと、女性が振り返った時に風で髪が舞い上がってる写真がありまして、個人的にはものすごく好きでした。でも、諸般の事情でしょうか、いまはflickrには上がっていないようで、ちょっと残念です(画像検索すると見つかりますね)。お仕事お忙しいようで、心をすり減らして生きていらっしゃるようですが、これからもたくさんの作品を拝見したいと思っています。がんばってください。応援しています。(そんな抽象的な言葉だけの応援なんてなんの役にも立たないから要らないって?まあ、そう言わないで。台湾、楽しみですね!
次は昔から写真を拝見していた方々からご紹介。黒光りする三連星、最初はクマデジさん。ブツ撮りから風景、大型建築物からポートレイト、なんでも撮る、奇をてらわず基本に忠実、素直で安心の感のある写真。クリアでシャープでなにを撮りたいのかがわかりやすい。いつどこに遊びに行ったのか、どのイベントに参加したのか、なにを買ったのか。日記写真というのはこう撮るんだなあと思います。昨夏の某食事会の帰りにお撮りになった某非公開設定写真など眺めつつ、あの頃は楽しかったなあと涙がにじむ今日この頃でございます。
次はBさん。ブログで公開されているのは、散歩した公園の風景、イベントやオフ会などの写真が多く、日記的な写真が多いのですが、構図をしっかり考えながら撮っている写真が多くて結構好きです。露出はややアンダー気味で発色も穏やか。自分では撮らない感じの色合いです。緑の多い風景や野鳥が好きなのがちょっと意外でした。もっと都会的なものが好きそうなイメージだったので。最近挑戦されている広角写真が楽しみです。
そしてサイカ先生。前のおふたりとは逆で、普通の写真はアップしない、必ず何らかの工夫をした写真を撮ることを心がけているところが楽しいです。サービス精神というのでしょうか。教わったことは多いような気がします、ほとんど身についていないのが残念ですがw。ただ、最近はお忙しいのとメインが完全に動画にシフトしてしまったので、レビューのためのブツ撮り以外の写真が少なくて残念です。また雰囲気やシズル感のあるお写真をたくさん見たいなあと思っています。ちょうど評価用のレンズとカメラをゲットされたようですし、サイカ先生ならではの写真を楽しみにしています。
モノフェローズつながりでいうと、のぽりんさんの写真も結構好きです。モノフェの女性はわりと男らしい(笑)かっちりした写真を撮る人が多く、のぽりんさんも例外ではありません。が、おっさんたちの撮った写真に比べると明らかに優しさとか柔らかさが出ているんですよね。特に別サイトにアップしている写真はなかなかいいですよね。自分で撮らないせいか、こういう写真結構好きです。私の知り合いで唯一の女子っぽいカメラ女子ですね。
私のTLでカメラ女子といえば紗々さんじゃないか。と言われそうですが、紗々さんはいわゆるカメラ女子っぽい写真は撮りません。気合いが違います。紗々さんと言えば世界的ダンボー写真家として有名ですが(笑、ダンボーと背景をあわせた構図の良さだけでなく、ダンボーとまわりの状況から物語が生まれているように感じられるのがいいなあと思っています。写真によってダンボーの表情が違うような気さえしますよね?(いいすぎですねw。このあたりがダンボーへの愛なのかなあと思います。
ダンボーのいない作品はいまいちかというとそんなことはなく、巨大建築物などの大きく伸びる曲線、鮮やかで綺麗な色など、紗々さんがどんなものが好きなのかが伝わってくる写真がたくさんあって、なかなか楽しいです。個人的にはこういう写真が好きかな。悲しいことに紗々さんとは性格とかものの好みとかほとんど一致しないのですが、撮りたい写真は結構似てるのかもしれないと思うことがあります。
紗々さんのホンキ撮影姿は見たことがないのですが、こんな感じのようです。しゃがむのはかまわないですけど、アイドルなんですからもう少しかわいくしゃがんで下さいよ…(泣。そんなこんなの紗々さんですが、ついにメリル三兄弟を手に入れたようです。これからの作品がますます楽しみですね。(5R大丈夫かな…
モノフェ以外の方だとAtsushi Hayakawaさんの写真が圧倒的に好きです。景色のいいところに出かけていって、王道の写真をこれでもかっていうくらいがっつり撮ってくるのです。ハワイや沖縄のような南国から雪に閉ざされた北海道まで、写真のためならどこまでも出かけて行く行動力と粘り強い撮影。我が別宅からクルマで1時間くらいのへんぴな山里にもいらしたことがあって、素敵な写真をお撮りになっています。うちの近所にはろくな場所がないとか言ってた自分が恥ずかしくなりますね。モニュメントバレーも写真見てると行きたくなりますよね…
というわけで、私が撮ってみたいような写真を私よりずっと上手に撮ってしまうので本当に困ります。同じ場所に行って、真似したような写真を撮るのは恥ずかしすぎるので、早川さんが行かない場所を探して旅行したいと思います(笑。
東京カメラ部あるいはしょういちさんの交友関係で知った、面識のない方々の写真というのも結構興味深いものがあります。挨拶ひとつしたことがない方々ですが、今日は2名の方をご紹介。まず、Yuga Kuritaさん。ネコから風景まで様々な写真をお撮りになっていますが、私が好きなのはここにあるような風景写真。中でも東京の夜の遠景は綺麗だなあと思います。シャープさと幻想的な感じのバランスがいいように思います。
そしてもうおひとりは、桶田雅威さん。とても意欲的で楽しい方のようです。いろいろなタイプの写真に挑戦されていて、どれも結構面白いのですが、一番好きなのはなんといってもポートレイト。それもあんまり演出に凝ってない写真(ゴメンナサイ)。もっとはっきり言うと、氏のお嬢様を写した写真がすごくいいのです。それはおまえが単にロ(自粛)ンなだけだろというご指摘は聞かなかったことにして、これだけ素の表情を撮れるというのは本当に素晴らしいことだと思います。お嬢様方はそろそろ多感な年齢、パパキライに悩まされるお父様も多いと聞きますが、氏のご家族の仲の良さは本当に素晴らしいと思います。
さて、最後は敬愛するしょういちさん。紗々さんの専属カメラマンとして有名ですよね(違。今や、しょういちさんのカメラを通さずには紗々さんのお姿を拝見することはなかなかできないので、その点で大変貴重なカメラマンさんです←そこかよ。なのに、しょういちさんは紗々さんのかわいらしさを前面に出しただけの写真は撮らないので、もう、そこが不満で不満で、しかたありません(笑。
まあ、冗談はこれくらいにしておきまして、本題ですが、この半年で見た写真で一番多いのはしょういちさんの写真です。ほぼ毎日何らかの新作を見たような気がします。以前、ちょっとだけ書かせていただいたように、撮った写真に対する解説が載っているのがとても楽しかったのですが、最近は方針転換されたようで、ちょっぴり残念ですが仕方ないですかね。
昨冬しょういちさんがお撮りになった写真についての評判といえば「アスカはもう飽きた(笑」でしょうかw。わりと早いうちからそれっぽいことを耳にしまして、そんなこというやつは紗々ファン失格だぜと思ったものですが、私も半分くらいで飽きました(ぉ。まあ、NERV本部と工場夜景と窓枠に座ってる3枚あればいいのではないでしょうか(笑。
アスカが無事終了して、いま飽きてるのは夜景ポートレイト(ぉ。しょういちさんにとっていま一番興味がある課題のようで、スケジュールの都合がつく限り新作に挑んでいるようです。作品というよりも、実験、研究、習作という感じでしょうか。モデルさんへのライティングにアイディアがあって試行錯誤しているようです。幻想的な色合いの夜景の前にライティングを工夫したモデルさんが立っている構図。その印象的な写真にはたくさんのいいね!とコメントがついています。国際的にファンが多いようですね。私は夜景もポートレイトも好きなのですが、どうも1+1が2より大きくなっているのかよくわかりません。ついでにいうと雨や水しぶきにフラッシュ当ててさらに派手にする演出もかなり評判がいいのですが、個人的にはかなりtoo muchな印象です(意見には個人差があります)。なんでだろう…多分印象的すぎるフラッシュがそもそもあまり好きではないんだと思います。まあ、明日には感想が変わっている可能性も有りますので、あまりホンキにしないでいただきたいですが、要するに毎日のように見続けた結果おなかいっぱいになってきたという話です。
お忙しいお仕事の合間を見つけて、いろいろな写真に取り組んでいるのは本当に素晴らしいと思います。ファンも多く、巨匠からも注目されているしょういちさん。この後どんな作品をお撮りになるのか、これからも興味を持って応援していきたいと思います。
さて、東京カメラ部では本当にたくさんの写真を見ることができます。事務局にシェアされた写真だけでなく、投稿された全写真を見ることもできます。なかなか面白いですよね。事務局のセレクション作業は相当大変だと思いますが、でも楽しいつらさなのではないかと想像しています。犬猫+meの写真は、ナチュラルで、見ていると笑顔がこぼれる写真が多いですけど、本家の方は最近ますます気合いが入ってきてますよね。まるで私が撮りそうなフツーな写真が投稿されることもたまにはありますが、いかにもプロっぽいセンスのいい写真も結構ありますね。そんな中で、いいね!を集めているのはやはり幻想的な色合いの派手な風景写真。見た瞬間うわあと声が出そうになるすごさです。実際、10選に選ばれたのも絵画的美しさを持った風景写真が多かったですよね。
ただ、派手な写真を見ていると違和感を感じることがあります。ちょうど、クリスチャンラッセンの絵を見せられて「どうですか、素晴らしい絵でしょう?」と問われて答えに窮している時のむずむずした感じというのでしょうか。なにか違うのではないか、私が写真に求めている美しさはこれではない、というような気がするのです。本来派手な写真は好きなはずなのですが、程度の問題というか、ちょっとでもやり過ぎると急にげんなりしちゃいませんか?私のような素人が意味もわからず色のおかしい写真をブログにアップしちゃうのは、恥ずかしいというか微笑ましい感じで済む気もするのですが、せっかくの美しい作品ならば行き過ぎないように気をつけた方がいいのになあと思います。
写真のデジタル化とセンサーの高感度化で撮れる写真の範囲が大幅に広がりました。そして誰でもパソコンで画像の加工ができるようになりました。できることが広がったせいで、技術さえマスターすればどんな写真でも作れるようになりました。だからこそ本当に綺麗な写真を作り上げるにはそれなりのセンスが必要なのだと感じます。
撮る側だけでなく見る側も変わりました。紙ではなくディスプレイで見るのが基本ですから、写真は光を見る時代になりました。また、写真展に出かけたり写真集を買ってきてゆっくり見るのではなく、ネットから洪水のように流れてくる写真を瞬間的に消費するようになったのです。メールの返事を書きながらTwをチラ見しつつFbで流れてきた写真にいいね!するとか、失礼極まりないですよね。そんな時代ならインパクト重視の写真に人気が集中するのは当然なのかもしれません。
時代によって好まれる写真は変わります。新しい表現が出てきては流れ去っていくのだと思います。古い感性で批判的に見るのではなく、いろいろな作風を楽しめるように自分を仕向けていくことも大切なのかなと思います。
ああ、なんか、急に自分が年寄りになった気がしてきたよ〜(笑